沖縄アジュンマ ふきこの知恵袋　

台風一過、　心持ち　気温が下がったかな？　
とは　言うものの　まだまだ暑い　このさなか、　
銀行・　スーパー・　郵便局に　出かけなくちゃいけなくなった。

いまいち　気が乗らない。
暑くて　汗が　べたべたでは、
着替えも　なにをするにも　おっくうになる。

いきおい　「あっぱっぱの普段着」　の上に　
何か　はおって　ボロ隠しの　応急措置で　でかけた。

通販で　やっと　見つけた　にんにく潰しと　シークァーサー絞り

思えば、今回　遊びに来ていた　嫁夫婦は、　いつも　ボロボロの　格好をしていた。　
飛行機に乗るときも、　海に行くときも　何のときにも

もんぺであるよな　ないような　何かしら　一風変わった　ボトムに、　

擦り切れたようでもある　Ｔシャツなのか　シャツなのか
どんな形かは　思い出せない　トップスを 身に　つけている。

なのに　それが　ボロに見えなくて
　
逆に　あっ、おしゃれ！　に見えるのが、
　
いつも　いつも　　疑問になる点だ。

なにが　違ったからと言って　そうなるのだろうか?








早い話、　ちょっと　アジュンマも　学あり　おすまし風に言えば

「私流　こだわりの　一着を　うまく着こなしている」

とでも　いう風の　アレ。

知る人ならば　知っているでしょう、
「どこぞの何か」　かもしれないが、

一歩　間違えば　「ただのボロ」　ッポイ　アレなんだが・・


しかし、　差し迫って　出かけなくてはいけない　アジュンマにとっては、
その解けない謎は　あと回しにして
とりあえずは　

「あぱっぱ」　も　「私流こだわり」　と思うことにして　出かけた。

「本人の　堂々とした自信度」　で　着こなしさえしたら

一歩　間違ってくれて、　おしゃれに　見えなくもない!　　ことにした。







それで　アジュンマは、　歩くときには　少し気をつけて　猫背を　伸ばした。　
地べたを見て歩くことも　禁止にした。

暑さで　だらけた顔も　　少し　緊張感を　持たせた。

演出は　完璧だった。

完璧な姿勢を保った　アジュンマの視線は　おのずと　前方、　
銀行の自動ドアに　写った自分の姿を　見つけた。

ぎゅっと握ると　穴から　押し出されて　みじん切りに

結果、　唖然！

「ボロを着ても　おしゃれ！　にみえるだろう」
の　イメージとは　あまりにも　違いすぎて、

　
ゴミを捨てに行く　どこぞの　おばちゃん！

まあ！　いったい　どうしちゃったの？

いつの間に　こんなに　老けちゃって・・・

だった。


結果、悟ったこと。　

おなじ　ボロをつけても
おしゃれに見える人と、

ただ単に　ボロを着ただけに　留まらず　
倍加して　あわれなかんじになる人

その二者しか　いないことを　（泣）

すっかり　意気も下がり、　
アジュンマ風　猫背にもどって

銀行の　自動ドアのところを　バタバタと歩いていたら、
本当に　バタバタと　音が聞こえてきたので、

ん？　と　音の方向を　見ると
　

なんと　アジュンマの足元は

足から　おおきく　はみ出している　
男物　「便所スリッパ」　だった。

ベンジョスリッパ

足をひきずって、　ずるずると歩くと、　
便所スリッパが　出しうる　最高の　いい音が、
バタバタと　そこいらじゅうに　響きわたった。

あまりの　便所スリッパの　音の素晴らしさに　
あきれながら、

車まで　そのまま　歩いていった。

ボロ以前の話だった。

カミキリムシで　ボロボロになった　シークァーサー
やっと　幼虫　発見

先日　韓国語教室の　宿題で　「あなたの夢は　何？」　
というのがあった。

ばあさんが　「夢」　を語るのも　　
つらいものが　あったが、


今　思いついた。

神様が　たった一つかなえてくれるとしたら、

「アジュンマにも　人並みのセンスというものを　下さい。」

他力本願するっきゃない　アジュンマの現実に

落ち込んだ　アジュンマだった。

やっぱり　咲きました！
外は　暴風雨でしたが。
アジュンマとは　程遠い　月下美人・・・