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2012年12月04日

年末恒例 読書感想文

なんだかんだ と言っていたら、 12月になっていた。
すっかり ブログのペースが落ちてしまった感のある この頃だが
今年 読んでみた本の 記録でも と思い立ち 書き始めていた。

そうしていたところ、 KBSワールド(スカパー 韓国専門チャンネルの 番組情報誌) が
1月号をもって 「休刊」との お知らせが!! あった。

このあいだは、 陶じろう (陶芸雑誌)が 休刊になったばかりだし、 

一番 ショックだったのは 韓国語ジャーナルの 何の前触れもなしの 廃刊の 通知。
立て続けだ。

私の 数少ない 定購雑誌が こうも 矢継ぎ早やに 消えてしまうとは・・・
よほど マイナーなものだったのかなぁ?

とくに 韓国語ジャーナルは 近年 語学雑誌として 内容も充実して来ていたし、  
この時期 どうして 廃刊になったのか どうにも 理解ができない。

なにか残念な 年末である。

年末恒例 読書感想文


金武町 大川。 山からの湧き水だが 水量が 半端じゃない
ナンピョンの 誕生祝いをかねて、 
金武町、 泡瀬干潟、 コスタビスタ 一泊、 中城城跡 など、 東側の 小旅行を 楽しんだ
 

ところで、 本の話にもどって。 

コレ! ☆ つい最近 読み終えたのが 佐藤優著 「国家の罠」

人より ずいぶん遅れて 読んだことになるのだが、 ベストセラーになった理由が よく分かる。 

外務省のラスプーチン と呼ばれた著者が体験した、 鈴木宗男関連 「国策捜査」の実態を 書いたものであるのだが、
相手のふところ深く入りこみながら 国際情報を 巧みに掴んでいく、 その 手腕の すごいこと。 
驚くばかりだ。

コレ! ☆ それと 対になったのが 「戦後史の正体」。

 やはり ベストセラーになった。

こちらも 外務省にいた 孫崎亮氏の 著。 
戦後史を 日米関係から 解きあかしている。 

戦後、 アメリカの 「日本に対する戦略」と 
それに対する 「日本側の対応は はたして どのようなものであったのか?」 ということを、 
「追従か 自主独立か」 の観点から 
とても丁寧に 分かりやすく 教えてくれている。 

自主外交路線をとった 一国の首相や政治家が、 アメリカに 潰されてしまった という話は 驚きだった。 
アメリカの執拗な 日本社会に対する 根回しも アメリカの狡猾さとあいまって 背筋が ぞっとする。

アメリカ追従路線に 日本が 変節していく過程もさることながら、 
マスコミが果たした役割が もし本当ならば 許されない話だ。 

佐藤優氏著の 「国家の罠」にもあったが、 日本のバッシング報道は 異常すぎると思う。 
ターゲットを見つけると むちゃくちゃ 白も黒に してしまうやりくち。 明らかな 世論誘導だ。 

さらには アメリカに取り込まれていく 外務省の裏も よく見えてきて ものすごく 面白い本だった。 

著者は 

「アメリカの言いなりにならずに、 気概を持って しっかり 自主外交をしてくれよ。 にっぽん!」

 と、 尻を 引っぱたいている。 変な ナショナリズムじゃないところが 共感できる。
 
結果、 近頃の 沖縄の基地問題に関する 政府・外務省の 「対米盲従」ぶりが いっそう 情けなくなって ますます 腹立たしくなる。

日米安保条約の 見直しが 今こそ 必要と、 改めて 痛感した 一冊だった。

年末恒例 読書感想文


金武といえば ターム(田芋)、 
タームの畑が すごい! 正月が楽しみだ



コレ! ☆ それから これは、 読みながらも 読み終わるのがもったいなくて、 なるべく 少しずつ 「読み惜しみ」しながら 読んだのが、 蓮池薫氏の 「拉致と決断」。

なぜか、 アジュンマは 彼の 隠れファンである。 
何事にも 冷静に 考えをめぐらし、 淡々と対処していく その姿勢が 素敵。 しぐさや 雰囲気も好き。
声も 話し方もみんな いい。 沈思黙考の人とは、 彼のことか?  アジュンマとは まぎゃく過ぎる。

年末恒例 読書感想文


同じく 金武町。  田んぼ。 
沖縄で 稲が実っているのを はじめて見た!
最初 枯れているかと思った。 2期作? 



コレ!  ☆ それと 一番の 勉強になったのが 「本土の人間は知らないが、沖縄のひとは みんな知っていること = おきなわ・米軍基地 観光ガイド」 矢部宏治/文 書籍情報社刊

中北部に 車をちょっと走らせれば、 米軍基地のフェンスに すぐに行き当たるこの沖縄だが、 
じつは、 アジュンマ、 

そのフェンスの向こうが なんと言う基地で、 そこには どんなものがあって、 主に 何をしているところなのか、 全然 分かっていない。 

知っているようで、 知らなかった 沖縄米軍基地の イロハが この本の おかげで よおく分かった。 
今まで こんな本が なかったこと自体が 不思議だ。
アジュンマにとっては、 分かりやすく、 しかも 手取り足取り!  

最高の 基地ガイド本だった。 

* よおく わかったこと。 電球

沖縄にある 米軍基地の大部分は 海兵隊で、 あとは 嘉手納地域に 空軍があるだけ。
のこり 陸軍と海軍は ほんの少し 点在しているに すぎないこと。


いってしまえば 沖縄は海兵隊の島であり、 と同時に アジア最大の 嘉手納空軍基地がある、 ということだ。 
とくに 驚いたのは、 米国が 自国以外に 海兵隊を 常駐基地として 置いているのは この沖縄だけだ、 ということだった。 

その上、 米国内では 海兵隊 それ自体に対して 不要論が 浮上してきているという。 

日本政府が 「抑止力のために 海兵隊が 絶対必要」 という 根拠が、 
すでに 薄らいでいることも よおくわかった。


フェンスの 向こう側には 弾薬や 軍用機や 軍事施設ばかりでなく、 米軍関係者たちが暮らす 住宅街が、 ゆったりと 芝生とともに 広がっている。 
学校、 娯楽施設、 ゴルフ場、 病院、 スポーツ施設、 ショッピングセンター等々。 ・・・
・・・ 沖縄の 一等地に、 彼らが営む 別世界が あるのだ。

この本によれば 
北中城の高台にある 「ホテル コスタビスタ」 から、 普天間基地や、 そのような住宅街を有している キャンプフォスターが 良く見える、と あったので、 
ナンピョンの 「誕生祝い」 をかねて 先月 一泊してきた。 

「ホテル コスタビスタ」、 元は 外資系の 高級ホテルだったところが、 今は 格安でも泊ることのできる 大衆的な ホテルになっている。
 
和懐石も しっかりしていて わりと 感じのよい ホテルだった。 

本に出ていたとおり、 はるか 東シナ海や 太平洋、 眼下の 基地が良く見える。
 
夜は、 普天間の滑走路の誘導灯を はじめとして、 
基地全体が イルミネーションに 飾られているかのように ものすごく きれいにみえる。
道路も広く 整備されているのが良くわかる。
広大な敷地の 別世界だ。 

彼らは ひょっとして 自分らこそが この島の主人と 思っているのではないだろうか?  
彼らから見るフェンスの風景は、 

うるさい動物を 外に追い出して、 中に入って来れないよう 柵にでも囲っているように 見えているのだろうか?

追い出された 沖縄住民は、 基地のフェンスぎりぎりのところに へばりついて暮らしている。 
一等地に 接した 斜面に ぎっしりと 家を建て、 密集して 暮らしている。


年末恒例 読書感想文


普天間基地 大山ゲート前



本の話、  少し長くなってしまった。

じつは今年、 「恨の碑の会」の人と 知り合いになって、
 
沖縄戦で 犠牲になった 「慰安婦」「朝鮮人軍夫」の問題を、 
もうちょっと きっちり勉強してみようという気になって、 

その関連の 本や 資料を たくさん読んだ

この話も ぜひ書いてみたいと 思っていたが、 
あまり長くなってしまったので  今度にしたい。

年末恒例 読書感想文


中城城跡 
横から 良く見ると、 切り立った岩壁の上に 城壁が 見事に 積まれている。
昔の人の 石積みの技術って すばらしい
 




本を 読むスピードが もっと上がればいいのに・・・ と思う。
それに 読んだ端から 忘れてしまう。
何を読んだかも 忘れてしまう。

こんな風に 思い出しながら、 短くても まとめてみるのも 案外 いいもんだなあと! 
と 書きながら 思った。

年末恒例 読書感想文







Posted by アジュンマふきこ at 14:44│Comments(4)読書
この記事へのコメント
こんばんは。

とっても難しそうな政治のことや、安保条約や基地や海兵隊のこと
書かれた本沢山読まれたのですね。
凄いです。

本当はもっと知らないといけないのに。
解り易く解説してくださっているので勉強になりました。
ありがとうございます。
読まれた本のなかの一冊でも
自分も読んでもう少し知りたくなりました。
写真もやっぱり素敵です♪
Posted by グリーン2グリーン2 at 2012年12月05日 23:59
グリーン2さん こんにちは^^

そうですね。 かなり 硬派な物ばかりでした・・・

小説は 誰のを 選んだらよいのか、 いまいち ぴったりしたのがなくて・・・

蓮池さんのは、 サア- と 読めてしまいました。 いい本でしたよ。

注文していた本、 梁石日著 「大いなる時を求めて」が  いましがた届きました。 作家「金時鐘」氏 の伝記物のようなんですが、 ちょっと 気になる作家でしたので・・・ 注文してみました。 また しばらく 読書が 続きそうです。
Posted by アジュンマふきこアジュンマふきこ at 2012年12月06日 14:32
아줌마~

재미있게 잘 읽었어요...

저도 책읽으면 이렇게 정리해보면 좋겠네요...

그런데 저는 너무 귀차니즘이라서...

미군기지문제는 제가 처음 오키나와 갔을때나 지금이나

해결되지 않고 있네요.. 빨리 좋게 해결되었으면 좋겠네요 ^^
Posted by 김연숙 at 2012年12月26日 18:54
맞아요.

한국은 영하까지 기온이 떨어져서 너무 춥다고 하네요~
감기 걸리지 않도곡 몸 조심해요(^^)
.
Posted by アジュンマふきこアジュンマふきこ at 2012年12月28日 10:18
 
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