人生 転機の日 4部作 その1

アジュンマふきこ

2011年10月31日 17:50


 今は できた嫁の 夫に行ってしまった息子が、 小学校 高学年に なったかどうかの頃の ことだった。 何の脈絡もなしに だしぬけに ホントニ 突然、ぶつっと 食事中 つぶやいた。

 いつまでも こんな こども茶ワンかっ!  





 みたら 確かに 保育園ごろに 買った 熊か キリンか ウルトラマンか ガンダムか かわいい キャラクター茶碗だった。
 確かに 小さかった! 小学校 高学年のなりには まったく似つかわしくなかった。 小さい茶わんに ぎゅうぎゅうごはんも もられている。
いつまでも こんな茶碗じゃぁ おかしいに きまってる。

いわれて はじめて 気がついた。 まじまじと 見れば見るほど おかしい。

昔の キャラクター茶ワンは 値段も 割高で、 その分 質のいい磁器だった。 漂白剤で いつまでも 新品同様、 割れもせず 長持ちもした。 何気に そのまま いつまでも使っていた。 悪気もなかった。
 
あっ、 しまったぁ と 心で叫んだ。



               強烈な匂いがする   蘭

 息子が ぶつっと 不機嫌に つぶやいた きっかけは 知るすべもないが、 息子の中でも ふつふつと くるものが あったに 違いない。 ついに あの日 こらえきれずに

 もう 幼児じゃない、 俺は こどもだぁ~ぁ!   と 叫んだのだろう。

 赤ちゃんから 徐々に デカバージョン化した 惰性の延長上の 息子が、その瞬間 私の中で だいの息子! として 再リセットされることとなった。
 
  翌日には もちろん キャラクター箸も そそくさと 一緒に 撤去した。
                                          


            気づいたら いつのまにか 寝返りしてこんな色になってた。    
                 
                ったく 気づくのが 遅ェンだよ。 アジュンマ 

関連記事