心やさしい 沖縄の おじさん

アジュンマふきこ

2012年09月19日 12:26

ずっとむかし、ヤマトからやって来て、 沖縄で一時期 過ごしていた連中が、 
その後 ヤマトで それぞれの人生を送り、 
やがて定年を迎えるかの この時期、  
久々に 沖縄で集まることになった。
本土の各地から はるばる やってきた なつかしの面々。

彼らの 旅のテーマは ずばり 

「あれから ウン十年。 沖縄の地で、再会!! 」

むかし住んでいたところは、 大体、 真和志、 識名、 寄宮、 上間あたりだった。 
あの頃 住んでいたところは、 今も のこっているだろうか?
おぼろげになった 記憶の断片を ああだ こうだと つなぎ合わせながら
アジュンマも 一緒になって 訪ね歩いた。 

道路も 整備され、 ところによっては 拡張もあり 跡形もないところもあれば、 
小さい側溝を見つけて、 瓦屋根の形から、 おそらくここだったはず・・・
と 推測できたり、

残暑厳しいなか、 裏小路を 歩いたことも、 昔と 重なり合って、 
とても懐かしいものだった。

まる4日間、 皆で 一時期 共有した青春を 訪ね歩きながら、 
それぞれの 人生の 一コマとなった 沖縄を 満喫した旅だった。





とまあ、 こうなると きれいな話になるのだが、 
やはり、 アジュンマにとっては、 別の意味で

 「沖縄再認識」 の 旅だった

沖縄の人の 心は、 今も むかしも変わらない






 その1

ホテルの立体駐車場(一晩 一律 500円 )に 止めようとしたら、 
すぐ向かいの コインパーキングは、 1時間 100円で もっと安いから 
あっちに行った方がいいと、
 
なにかと 助言してくれる 親切な駐車場の おじさんに 出会った。

早い話 止まらさん パ (止めさせたくない態度を) する。

親切っちゃあ、 親切なんだけど・・・

おかげで 慣れない ナンピョンの大きい車を 狭いところで 切り返しながら やっとこ Uターンさせて、 
交通の激しい向かいに わざわざ 止めにいった。(フゥ~) 

500円出してでも そのまま 止めたほうが、 よっぽど 楽だったのに・・・・、 
というか そうしたかったのに。 

結果 料金でいうと、 コインパークも さして変わらなかった・・・

親切っちゃ、 親切ともいえるけど、

でも これって 商売の 観点からいったら、 なんか 違ってない?





おみやげでもらった 「ぶなこのお盆」
ぶなの木を 薄くして形成した 青森の特産品


 その2

東村の 道の駅のこと。 

パインが 山になって たくさん 売られていた。
安いし、 一つ 買ってかえろうとしたら、 

店の おじさんが

「 今のパイン 甘くないよ。 時期が 過ぎたからよ~ 」 という。 (売ってるのに)

それでも アジュンマ、 欲しかったので 
「 少しでも 甘いのはどれですか? 」 と 聞いてみた。

「 まだ これが いいかもしれないけどよ、 でも すっぱいよ~ 」

と、 店のおじさん、 やっぱり 買うのを 賛成してくれない。

買わさん パ (買わせないようにする態度) する。

普通、 山ほど 売ってたら、 酸っぱくたって なんだって 売るのが 商売ってものじゃないですか?

結局 アジュンマ、

買わさんパの おじさんに 見つからないようにして レジに持っていったんだけどね、(ふぅ~ 汗)

でも これって、 やっぱり おかしいですよね。

(PS: 実際は ものすごく 甘いパインでした!!  あんなにまで 酸っぱいって言ってたのに なぜなんでしょう・・・)





台風のあと のそりと 現れました。 よっぽど ビックリしたんでしょうね。

その3

居酒屋でのこと、

あれも食べ、 これも食べ、

ウン十年前は、 あれ程 匂いのきつかった 泡盛 「いま いずこ?」 探しで

各種泡盛の ためし飲みもして、

おおいに盛り上がり、
いよいよ 最後の締め。
フーチーバー雑炊を 頼むことにした。 

アジュンマ 飲んだあとは 何か しっかり食べたい方だ。
他の人たちも 雑炊を 頼むという。

ところが ここでも また店のマスターが 立ちはだかったのだった。
どこからか 出てきて、 テーブルの横に しっかり立っている。


「沖縄はよ~、 量が 多いからよ、 一つで 間に合うさ~ 」

という。  やっぱり 食べささん パ する。

マスターが 間に合うって言うんだから、 それは 信用するしかないでしょう。

あきらめて ひとつだけ 頼んだ。

やさしい気遣いっちゃ、その通りだし、 ありがたい話でも あるけれど、

しかし 実際 来たのは かなり ちょぼい ものだった。

アジュンマ しかたなく 一杯の掛け蕎麦ならぬ、 
雑炊を ちょぼりと 食べるしかなかったわけだが、 

なんだか じんわり 泣けるんだか おかしいんだか
 こみ上げてくるものがあって 

「ああ~ まさに これが沖縄」を 実感したのだった。







お客さんが、なんと言おうとも、 

まずは 親切が 第一。 それこそが 使命。  

商売を すっかり忘れちゃってる、 こんな 心やさしい おじさん達が いるから


やっぱり、 アジュンマ
沖縄が やめられない

むかしの沖縄が まだまだ 健在であることに ホッ!


ところで 皆さん。
沖縄の 親切なおじさんに巻き込まれて、こんな経験したことは ありませんか?

(たとえば、うちの嫁が 経験した てんぷら無理やり持たされ事件 もあるんだけど・・)

え?
 
国際通りの店や、 公設市場の2階一部に見られる 過度の 客呼び込み合戦、 そうじゃなかったですよ! 

ですって? 

それそれ、 実は アジュンマも 嘆かわしく思ってます・・ 

商売っ気のない おおらかさこそ おきなわの 宝なのに。











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