背のすらりとした、 まばゆいばかりの 神奈川の女子高生 3人組が、
ウチに 2泊していった。
何でも 「沖縄南部広域宿泊体験」 とかいうのが あって、
修学旅行を 言ってしまえば、 民泊中心の 体験学習に してしまえ!
というものだ。
流行っているらしい。
地域おこしと からめた 一石二鳥を狙っている。
狙いはいいけれど
受け入れ側は、 ちょっと 「初めて」づくしで あたふたしてしまった。
台風で 壊滅状態の庭にくわえて、
サボリに サボっている 掃除の おかげで
絶対に なにがなんでも アジュンマは やりたくなかった。
しかし なぜか 乗り気のナンピョンと、 どこぞの 担当者の 押しで、
結局は しぶしぶ 承諾させられてしまった。
こうして 苦難の 3日間を 迎えたわけだが・・・
具志頭海岸 イノー
考えても よくわからない。
生活体験って いったって、
何も うちは 沖縄らしい 沖縄生活をしているわけでもない、
ただの 家だ。
ハルサー(畑仕事人) でも ウミンチュ(海人)でもない、
かといって サラリーマンでもなく、
老夫婦と 犬2匹の 全国共通的な ただの人の 生活。
沖縄まで来て こんな生活、 体験して なにか ためになるのかなあ?
高校生活の最後、 これでいいのか?
なんだか申し訳なさが 先に立つ。
ノッチ。 隆起していることがわかる。
アジュンマが できることといえば
沖縄風の 食事ぐらいだから、
そちらの方向で がんばって見ることにした。
ソーキ、 三枚肉、 ゴーヤ、 ふー料理、 ジーマミー、 もずく、 クーブ(昆布)、 パパイヤ、 海ぶどう、 かまぼこ、 ポーク、 ミミガー、 とうふ・・・
沖縄らしい食材を 選びに選び せっせと 料理にはげんだ。
女子高生だからといっても、 意に反して 何でも良く食べてくれる。
ぱくぱく 面白いくらい 平らげてくれる。
アジュンマも 久々に 作りがいを 感じたのであった。
折れて 崩れた ノッチ
玉泉洞に行って、 エイサーや、 琉球石灰岩の 鍾乳洞 見学。
美々ビーチに ワンたちと 散歩に出かけ、
帰りには 糸満の ファーマーズ(野菜の直売店)や 魚市場にも 寄った。
夜は たまたま 近所の 三線サークルの日だったので、 おじゃましてきた。
案ずるよりは 産むが易し、
2泊3日とはいえ、
初日は 夕方に迎え入れ、 最終日は 朝早くに出発という日程だったので、
実質は 中 一日だ。
こんな中に あれこれ てんこ盛りして、 結局は
なかなか いい体験が できたんじゃないか と思う。
具志頭 ハナンダー。 川にかかる 自然の石橋(石灰岩)。
人がこの上を 歩いている。
帰るときには いまどきの高校生といえども、 やはり 感極まって、
大泣きし、 別れを 惜しんでくれる。
3日でも 一緒にすごすと どうしても 情が わいてくるものだ。
化粧ごってりでも やっぱり 中身は 女の子、 かわいくてしょうがない。
アジュンマも ついつい もらい泣きしてしまった。
ましてや ナンピョン、 鼻の下が 伸びるくらい かわいかったに違いない。
八重瀬町 屋宜家 (国の有形民俗文化財)
やぎや (沖縄そば屋)として 営業中
そして、
先日 お礼の メールが来た。
「沖縄の おじいちゃん、 おばあちゃん ありがとう」
そうか、
そうか・・・
「おじいちゃん おばあちゃん」 ・・・
そうか、そうか、
やっと わかった。
彼女らにとって、
「 きゃぁ~ 沖縄の おじい、 おばあと 暮らしちゃったぁ!!」
ってことなんだぁ。
大山鳴動して 猫一匹。
何のことはない。
「おじい おばあがいる家庭」 体験。
さぞ いい体験だったに 違いない。
こうなれば 次回、
普段 食べもしないポーク缶を、 むりやり 料理することもなく、
おばあ路線で いっちょう やってみるとするか。
やるからには 白髪のかつらと 琉球絣、 それに島ぞうりは 必須。
なにせ 来年は、 南部地区だけで 3000人以上の 生活体験高校生を 本土から うけいれるらしいから。